BB(ボトムブラケット)が外れない事案
FS兵装です。
序文
クロスバイク(GIOS Mistral君)改装の時、ボトムブラケットがガッチガチに固着してて取れなかったんですよね。私もサイト漁ってたけどぶっちゃけそこまで有益な情報は無かったと思います。ラスペネの存在くらいですわ。なので重要なポイントをまとめておきます。
- 工具を固定する
- トルクをかける
- ラスペネかけてコンコン叩きまくる
- ラスペネかけて一晩寝かせる
当たり前のものですが。これで多分外れますね。
一応私の作業の様子も記しておきます。
以下語り口調になります。
事の発端は3月
実家に戻ってきたとき、Mistral君のオーバーホールやったんですけど、まず取れないんですよね。謎メーカーのスプラインと、モンキーレンチ組み合わせましたが取れず断念。やはり安物ではできないか……
ということで次回O/H又はIRAN改装したときに回すことに。
そしてその時がやってきた。
6月中旬、Plan 105の実行に伴い、ほぼ全てを取り外す必要が出てきた。そう、BBもである。そこで私は、これに対処するために彼らを購入した……
愉快な仲間たち
BB外し工具
そう、シマノの「TL-UN74-S」である。何よりコイツは硬いのである。他の安物とは違うのさ……多分。だがコイツにも欠点はある。それは32㎜ソケットでなければ入らないということだ。その為、次の工具を購入した。
32㎜ソケット
彼の名は32㎜ソケット君。そのままである。ちなみにソケットを用意した理由だが、モンキーの保持力には限界があるためだ。あんなガバガバなものでアホみたいに固着したものを外せるのは脳みそどころか骨まで筋肉で出来ていそうな、タコみたいなやつだ。
冗談はさておき、こっちの方が断然安定するのは疑いようのない事実なのだ。
ヒンジハンドル
ソケットにはハンドルが必要だ。そう彼がね。
私はヒンジハンドルと呼ぶのだが……あまり一般的ではないらしい。スピンナーハンドルとか、ブレーカーバーとか言うみたいだね。私はヒンジ君と呼ぶが。
ラチェット機構もついていないので大きなトルクもかけられる。面倒な切り替えもない。シンプル・イズ・ベストだ。まぁ彼は近所のホームセンターで見かけただけなんだがね。いい働きをしてくれているよ。
アダプター
勘のいい読者や業界人ならお気づきだろう。「こいつ、差込角が違うのを買ってるぞ……」いやいや、その通りなんだが……本当は買った時期に差があってね。後から32㎜ソケット君を調達したのさ。いや、最初は12.7㎜のヒンジ君を探していたのだが、どうにもしょぼくれたホムセンでね。彼しかいなかったのだよ。仕方ないことさ。最初から通販で買えばいいものを。
というわけで買ったのはこちら。
出番は割と少ないね。むしろ構造的には彼を挟まない方がベストな働きをしてくれるんだが、トルクレンチを使わないなら問題ない。庶民の味方だ。
ネジ外し
さて、ここまでは工具を取り上げたが、ここからはお役立ちグッズの出番だ。まずは彼。
ドライバーとネジの間の摩擦を増やして、滑りにくくするものだね。前職ではそれなりに世話になった。
ラスペネ
BB外しでよく記事にもされている彼。彼がいなければそもそも外れることはなかっただろう。まさに神。
そしてBBは動き出す
1日目
ああ、すぐに外れなかったんだろって? そう。物は用意したが発想が追い付かなくてね。
まずは普通にラスペネだけかけて試してみたさ。ビクともしない。というか外れる前にBB外し工具が飛んで行ってしまう。なんてこった。
続いてラスペネをかけ、コンコンコンコンコンコンコンと暫く叩き続ける。数分間ずっとね。弟のペダルはこれで外れてくれたよ。だがBBは違う。ネジ山が滅茶苦茶細かかったりトルクのせいもあるんだろう、さっきと変わらない。どうしたものか。
このままだとBBのスプラインが潰れてしまうので、ネジ外しを塗ったくって短期決戦を目指す。だが外れない。
既に遅い時間なので就寝。どうしたものか……
2日目
寝てるときに思い付いた。そもそも工具がズレなければいいんだ、と。スクエアテーパーのBBにはネジが切ってあって、そこにボルトでクランクを固定するんだ。
ちなみにスクエアテーパーの固定方法は……
クランク基部の四角い穴に、BBの端部を突っ込みます。
正面及び裏側。刺さってるのがお分かりいただけるだろう。
そして最後にクランク側からボルトで圧入(力でぐいぐい押し込むこと)します。ここにキャップを被せれば完成です。
ならばそのボルトでBB外し工具を固定してしまえばいい。後は何を挟むかだが……丁度良いものがあった。チェーンの切れ端だ。これを利用してクランクの代わりにBB外し工具を固定すればいい。
さぁ、これで工具が外れる心配はなくなったーー思う存分やってしまおう。
……
……
……
あと一歩、足りない。私の限界を超えたトルク値のようだ。掛ける力を変えずにトルクを増やすには、長くすればいいのだが……あった。先ほどまで使っていた、ハンドルバーだ。これにヒンジ君を差し込んで……これで完成だ。最終形態。
これでできなければもっと長いパイプを買ってくるしかない。さぁ、どうだ……
取れた
取れました。ヒャッホゥ。
長い戦いが、ようやく終わった。
ポイントをおさらい
- 工具を固定する
- トルクをかける
- ラスペネかけてコンコン叩きまくる
- ラスペネかけて一晩寝かせる
以上が私の作業記録です。2700文字オーバーだわ。
それでは、また。変な記事を用意しておきます。